元引きこもりの私は、25歳の頃にコミュニケーション講座を開催することにしました。集まった生徒さんは、若い男性が多く、恋愛で悩んでいました。
血迷った私は、吉祥寺で「女性に道を聞きまくる!」というワークを生徒さんに課してしまったのです。
条件は
・若い女性に声をかけること
・道を聞くだけでOk
・制限時間30分
というシンプルなものでした。何人声をかけられるかで勝負をすることになりました。
私は荷物の番があったのと、カンが鈍っていたので教室に残りました。
実はこの「教室に残る」という選択が後になって大きな問題となることとは思ってもいませんでした。
生徒さんは2人1組になり、街中に颯爽と出ていきました。
さっきまで喧騒の渦にあった教室に静寂が訪れました。誰もいない教室で、少しだけ、ほっとした気持ちになりました。
30分すると、生徒さんが、息を切らし、興奮しながら
続々と返ってきました。
釣果を聞きますと、平均10組近く道を聞いていました。
多い方ですと20組聞いたようです。打率として、3人に1人は無視されたが3人に2人ぐらいは丁寧に答えてくれたようです。中には雑談までした男子もいたようでした。
私は予想以上に成果を出した生徒さんを尊敬のまなざしで眺めていました。
講座後の話題も声掛けワークについて生徒さんは興奮気味に話していました。そしてお茶会も一見、楽しく終わったように「みえていました」。
しかし、その後、ある深刻な問題が発生していることに、若い講師である私はまだ気が付いていなかったのです。
*********
・川島達史 1981年生まれ
・公認心理師 精神保健福祉士 心理学大学院修了
・社交不安症専門カウンセラー
・ご相談はこちらからお待ちしています
*********